犬の肥満細胞腫(MCT)4|腫瘍についてもっと詳しく

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 腫瘍の定義|そもそも腫瘍って?

そもそも腫瘍とは、基本的に腫れもののことを示し、『生体内の制御に反した、無秩序で自律的に異常増殖した細胞や組織が、あつまったもの』のことを言います。

わかりやすく言い換えると、『生体内の組織が本来持つ役割や、自然に発生する発育スピードなどの規制から独立して、独自に成長をします(細胞や組織が、無秩序で自律的に異常増殖をすること)。そしてそれ自体が生理的役割を持たない「新生物」である。』という意味です。

 

病理学的には、ギリシャ語が語源の Neoplasm と同義です。

 

新生物 : Neoplasm (Neoplasia)

腫れもの : Tumor

 

犬の肥満細胞腫の腫瘍についてもっとわかりやすく

肥満細胞腫は犬の皮膚疾患(皮膚腫瘍)の中では、もっとも多い腫瘍です。

肥満細胞腫は、体が太っていることを表す「肥満」や「脂肪」などとは、全く関係ないものですが、「脂肪腫」や「脂肪肉腫」と混同して勘違いする方もいるようですので、正しく理解することができればと、愛犬の闘病を記すとともにわかりやすく説明しています。このブログは、専門医の方々が書いておられる学術的論文や専門書のような記事ではありませんが、同じ病気を抱える犬の飼い主さん方々に対して、何かしらお役に立てばと思って書いています。

肥満細胞腫 : Mast Cell Tumor (Mastocytoma)

 

Kootsの診察の際、ニードル生検の結果を聞きに行ったときに、先生から告げられたのは『MCT』という言葉でした。併せてKootsの場合は、彼の性器に肉腫が再発したので、その結果も同時に伝えられ、『CTVT』ということでした。ここタイでも両者ともポピュラーな病気です。ニードル生検では、腫瘍の種類が肥満細胞腫ということまでは確実にわかりますが、悪性度のステージ(グレード)は正確にわからないため、この検査では腫瘍の進行度をある程度予測する判断材料として、その結果を利用します。

  

  

肥満細胞腫のヒスタミンが放出されるってどういうこと?

細胞にはすべて核があり、その周りの細胞質の部分に、ヒスタミンやヘパリンなどを含んだ物質が顆粒状になって散らばっています。肥満細胞が外界から刺激を受けると、このヒスタミンなどの生物活性物質を含んだ顆粒状の物質が放出され、体がさまざまな反応を起こしてしまうきっかけになります。

人の場合、肥満細胞腫の進行や転移によって、粘膜質の部分(臓器であれば胃や食道、小腸、その他鼻の粘膜部分など)に潰瘍ができやすいのは、犬も同様です。ヒスタミンが過剰に放出されることで、体のあちこちの皮膚にかゆみを誘発したり、赤みを帯びたり、腫れもの周囲やそのものが赤く腫れ上がったり、胃潰瘍などができたりします。

 

 

[As for Koots]

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Kootsの場合は、最終的には皮膚の腫瘍が2箇所になりました。先にできた1つ目は左側の脇腹の側面の真ん中あたり。2つ目は、今回書いた左足の内腿のつけ根付近。二つ目の腫瘍が大きくなってきた時期は、次第に体じゅうをやたら痒がることが、増えていたような気がします。例えば、よく庭で日向ぼっこをするのですが、外に出るたびに細かい虫やハエが気になるのか、お腹のあたりや耳の後ろ、肩のあたりを掻く回数が少し多くなった気がします。

私はいつも、普段の様子と比べて何か変化があるかどうかを見ているので、何かの異変には気付きやすい方です。いつもより体を痒がっていれば、少しでも軽減するように、自家製のアロマスプレーを薄めに作って、それを吹き付けたタオルで体を拭いたりしていました。外に出ると、細かい虫やハエがどこからともなくやってきて、彼らののお尻付近や彼らがなめた体部分、皮膚が薄い場所、怪我などあればそこによく止まります。ここ南国のタイでは、常に暖かいので、日本に比べると信じられないくらい虫やハエ、蚊などが多いので、犬たちと外にいると彼らだけでなく、人間も常にハエなどにたかられて結構不快なことも多いです。

犬たちは、庭のポーチ(アスファルトのカーポート)に伏せたり寝転んだししますが、虫などが体に一瞬でも止まると、くすぐったい感覚もあるのでしょうか。Kootsは、それもかゆみのきっかけとなるようで、しばしば体が敏感になり、かゆみが連続して引き起こされるように見えました。