犬の肥満細胞腫(MCT)2|そもそも肥満細胞腫って?

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肥満細胞腫について知りたくなった

私は医師でも専門的知識を要するプロフェッショナルでもありませんが、今回出会って一緒に暮らすようになった犬たちの健康を預かることを生きがいにして、いろいろ勉強してきました。さらに、病気になったことがきっかけで、もっと彼らの体に起こっている状態に関して理解したいと、正しい知識だけでも持ち合わせていたいと考えるようになりました。

 

そもそも肥満細胞腫って?

皮膚や皮膚の下に多く発生することのある肥満細胞腫ですが、人や犬のからだ中に存在する「肥満細胞」という細胞が大きく関わっています。このからだのいたるところにある免疫細胞のひとつの「肥満細胞」が、アレルギー反応や炎症反応に関係している細胞です。そして、外界からの刺激物や異物に対して、「肥満細胞」がアレルギーや炎症反応を起こしてしまいます。

「肥満細胞」は免疫細胞のひとつなので、体内に侵入した異物によって、通常「肥満細胞」が有する様々物質の中の、ヒスタミンやヘパリンが大量に体内に放出される異物反応がおこります。この肥満細胞から必要以上にヒスタミンなどが放出され続けると、からだは様々な反応をおこし始めます。また、「肥満細胞」の細胞が腫瘍化(がん)したものを「肥満細胞腫」といい、これが増殖し続けると皮膚や皮下、粘膜、臓器、筋肉、さらにはリンパやリンパ節にできものをつくってしまいます。リンパ節やリンパにできた腫瘍は、全身をめぐり、体じゅうに転移してしまう可能性があります。また、さらに悪性度の高い肥満細胞腫は、リンパ節、肝臓、脾臓、粘膜質の部分に対して転移が起こりやすいため、早期の発見と処置がもっとも大切です。

 

ヒスタミン等が過剰に放出されるとどうなるの?

外界からの刺激物に対する、「肥満細胞」通常の反応が、必要以上にヒスタミンを放出され続けることが起こるど何がよくないのでしょうか?ヒスタミンの過剰放出によって、皮膚が赤みを帯びたり、できものやその周辺の皮膚が赤くなる、腫れ上がる、また全身あるいはどこかの皮膚をしょっちゅう痒がる症状が多く出たりします。また、怪我が治りにくかったり、血が止まりにくいなどといった症状も報告されています。さらに、胃腸に負担かかりやすいなどという症状から、食欲不振であったり、ひどい場合は吐き気、胃潰瘍などを起こしていることもあります。便の状態でも通常と異なって色が濃すぎたり血が混じっていたりすることもありますし、排便事態が困難になる場合もあります。

これもまた、犬の体や状態の変化で一概に「肥満細胞腫」だということも、こういった症状だけでは決め付けられません。ですが、普段の犬の体の状態を総合的にチェックしていることは、病気の早期発見につながることにもなります。いざという時に、主治医に正確な犬の体の状態をつねに報告できるようにしておくことは、その後の闘病を含めた治療や回復中のケアをするにおいてもいつも意識しておきたいものです。犬の状態がいつもと違って、どこか様子がおかしいなどという下記のような点が多く見られる場合は、臓器に腫瘍が存在していることも考えられますので、かかりつけもしくは専門医に見てもらい、病気の早期発見に努めましょう。

  •  皮膚が赤みを帯びる
  •  できものやその周りが赤くなったり腫れ上がる
  •  皮膚を痒がるようになった
  •  食欲がなくなった
  •  嘔吐をよくする
  •  胃腸が悪そうだ
  •  排便の色が異常に濃いか、黒い、または血が混じる
  •  排便がしづらそうだ
  •  風邪のような症状が続く
  •  元気がなく、ダルそうだ
  •  体重が減少したり、急激に増加したりした

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[The case for Koots]

Kootsの場合、肥満細胞腫ができる前にCTVT(可移植性性器肉腫)が再発しましたが、その際に彼は肝臓の状態がよくないために、まず肝臓の負担を減らすような処置がされました。疲れやすいのか、つねにダルそうでしたが、日々の食事や運動量の見直しを行うと同時にサプリメントの摂取も始めました。その後、できものである肥満細胞腫が1つ、もう1つと計2箇所にできたため、CTVTと同時に切除手術行いましたが、肝臓の数値が回復(肝臓の状態がよくなってから)していない状態では、手術やその他抗がん剤の治療は難しとのことでした。

知らないうちに、彼の肝臓に負担がかかってしまって体が弱っていたことは事実でしょうが、それが原因で腫瘍ができてしまったのか、もしくは腫瘍がすでにできつつありそのために肝臓の働きもよくない状態に陥ったのか、どちらが先なのかはわかりません。しかし、ある程度身体の状態がよくなければ、適切な治療を始めたり、それを続けることが困難になることもあることを知りました。

写真は、手術当日の待合室で不安そうな表情のKoots↓

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